木瓜咲く

拓馬篇-9章◆

羽田校長はひとり、校長室の自席で物思いにふけっていた。彼の頭は現在行われている追試にある。
��ふふふ……よもやあの二人だけの時間ができようとは!)
 追試の監督者は若い男性教師、追試を受ける…

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拓馬篇-9章6 ★

拓馬はヤマダと二人きりになる。現在は自分たちを守る者のいない状況だ。
「行っちまったな……」
 脇腹が寒くなるような、心もとなさを拓馬は感じる。
「お前はあいつと一緒にいるべきだと思うか?」
「い…

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拓馬篇-9章5 ★

「さあて、行きましょう」
 赤毛が拓馬とヤマダを抱え、二度目の飛行を行なう。またたくまに中庭に続くガラス戸の前に到着した。拓馬たちは慣れたもので、今度は赤毛にしがみつかなかった。
 拓馬は透明な…

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拓馬篇-9章◇

はじめて人へ変じた異形は小箱の群れを見つめた。役目を終えた道具たちだ。ヤマダという人間がすべての箱の仕掛けを解いた。彼女は解答で使用しなかった木切れを、ふたたび箱の引き出しにもどしていった…

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拓馬篇-9章4 ★

「一つ、術者が彼女限定で開けられるよう細工した。判別方法は彼女の掌紋なり生体反応なりあるでしょう。二つ、箱になんらかの術がかかっていて、その術を解除する能力を彼女が備えている。これは稀にいま…

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拓馬篇-9章3 ★

「箱を集めてきましたよ。解答は任せます」
 赤毛は両手に持った箱をヤマダ付近の机に置く。あらたに現れた箱は二つだ。
「二個か……さっきあんたが持ってきたのは三個で、一個はとなりの教室にあったから…

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拓馬篇-9章2 ★

「なあ、俺たちっていつになったらここを出させてもらえるんだ?」
 拓馬は自分たちを監禁した者の縁者に問う。銀髪の少女はヤマダに寄り添ったままだ。
「わかんない」
「あの大男はお前にも教えてないのか…

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25-4-20.旧ブログからの引っ越しリンク公開。目次記事のリンクは未修正。お品書きだけは早々に直します。

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