拓馬篇-4章◇ 昼休憩がはじまってまもなく、コンコン、とノックが鳴った。部屋のあるじである校長は専用のデスクに座したまま「どうぞ」と訪問者に声をかける。がちゃっと音が鳴り、扉が開く。「校長、失礼いたします… 羽田校長 拓馬 長編拓馬
拓馬篇前記-校長8 面接終了後、校長はデイルへ合格の一報を知らせるのと同時にアパートの見学日候補を伝えた。直近の土曜日はどうか、と言うと彼はすぐに「わかりました」と答える。「その日から入居してもよろしいでしょ… 羽田校長 拓馬篇前記
拓馬篇前記-校長7 校長はわざと面接時間に遅れさせた本摩を加え、デイルと話しこんだ。本摩は常識的な教師だ。彼が投げる質問はとても普通だった。 才穎高校に勤めたいと思った理由、他の業種から教職へ転向するきっかけ… 羽田校長 拓馬篇前記
拓馬篇前記-校長6 校長と大力会長が交わした約束の通り、大力の電話は三月になってからかかってきた。大力がくだんの教師志望者を鑑定したところ、大いに有望な若者だと評定がくだる。校長はほっと胸をなでおろした。これ… 羽田校長 拓馬篇前記
拓馬篇前記-校長5 羽田校長は八巻の見舞いから学校へもどると、さっそく大力会長に電話をかけてみた。大抵は彼の部下に繋がる。今回も事務員か秘書かは知らぬ女性が出て、今日は会長と話はできないと断られた。『会長のお… 羽田校長 拓馬篇前記
拓馬篇前記ー校長4 「二人部屋か……」 校長は総合病院の病室前にいた。壁にあるネームプレートは二つ。当たり前だがどちらも男性の名前だ。以前、八巻を訪ねた時は個室だった。今日も一対一で話せると思ってきたのだが、同… 羽田校長 拓馬篇前記
拓馬篇前記ー校長3 校長室に一年生の担任が二人招集された。一人は仙谷を受け持つ男性教師。彼は功刀(くぬぎ)といい、普段は物腰柔らかな性分だった。今は男性らしい剛健さをまとっている。もう一人は久間という女性教師… 羽田校長 拓馬篇前記
拓馬篇前記-校長2 床一面に絨毯を敷いた校長室に四人の男女がいる。一人は中年の校長だ。横幅が十二分にある机に両肘をつき、手を組む。その校長に対面するのが三人の若者。学生服を着た彼らは横一列に並び、直立している… 羽田校長 拓馬篇前記
拓馬篇前記-校長1 授業のない休日、学校には部活動にいそしむ生徒が集まる。その様子を一人の中年が見ていった。彼は才穎高校の羽田校長。業務はないが、部活動中の生徒を観察しに学校に訪れる。生徒の活き活きした姿は校… 羽田校長 拓馬篇前記