2020年11月20日金曜日 習一篇-4章5 習一が起きたとき、掛布団の上に寝そべっていた。室内はあかるく、日はすでに上がっている。いまは何時だろう、とうつろな目でベッド棚にある置き時計を見たところ、針は七時半を指していた。朝一の授業… 習一 長編習一
2020年11月20日金曜日 習一篇-4章4 4夜に帰宅 習一は実家に到着した。まずは家門の外から家の様子をさぐる。居間には電灯が点いている。家主はもう帰宅した頃か、妹は学習塾に行っていて家にはいないのだろうか──と習一は家族の所在を考… 習一 長編習一
2020年11月17日火曜日 習一篇-4章3 習一は喫茶店に居続けた。時間を経るごとに店内を行き交う人が替わっていく。客の顔ぶれが変化するたび、自分が店の利益にならない存在であることを察した。 空席が目立つ時間帯は習一のような客はいて… 習一 長編習一
2020年11月5日木曜日 習一篇-4章2 「そのときのおれは地面に倒れてて、オダさんがやられるとこを直接見れてなかったんスけど、ほかの二人は現場を見てました。だからあいつら、おれよりずっとビビってるみたいで」 うつむいていた田淵が上… 習一 長編習一