2月 2020 - 木瓜咲く

2020年2月29日土曜日

習一篇-2章2

習一は教師がもってきた端末をさっそく操作してみようと手をのばした。だが物でいいように操れる男児だと見做されるのが不服だ。教師が去ったあとで操作しようと思い、まずは教師との話をおわらせようと…

習一 長編習一

2020年2月22日土曜日

習一篇-2章1

銀髪の教師はひととおりの自己紹介を習一の母に行なった。西洋人らしきフルネームと、才穎高校の教職員という身分と、露木という警官と知り合いであることを述べる。名前以外は習一が事前に知りえていた…

習一 長編習一

2020年2月17日月曜日

習一篇-1章6

私服の医者が去ったあとの室内に、軸の太いペンが一本落ちていた。習一と母の私物ではない。落とし主は状況的に、若い医者の可能性が高い。習一は医者が忘れものを取りにくる未来を見越して、一時的にペ…

習一 長編習一

2020年2月12日水曜日

習一篇-1章5

習一が予期せぬ男性が入室してきた。母の態度をかんがみるに、この頼りなさげな男性は母と病院で何度か顔を会わせている医者のようだ。母には持病がなく、個人的に通院する動機がないため、おそらく両者…

習一 長編習一

2020年2月6日木曜日

習一編-1章4

昏睡状態から習一が目覚めた日の夕食も翌朝の朝食も、メニューはペースト状の粥であった。こんな食事では食べた気がしない。だいたい、乳幼児か嚥下の不自由な老人が口にする食べものである。習一が食事…

習一 長編習一

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25-4-20.旧ブログからの引っ越しリンク公開。目次記事のリンクは未修正。お品書きだけは早々に直します。

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     習一は外気の熱にうだりながら、黒灰色のシャツを見失わないように歩いた。銀髪の教師は進行方向を見つつも習一を置き去りにしない歩調を...

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     習一たちは午後も図書館に居続けた。習一は残る五教科の理科と社会科のうち、教科書を持参した政治経済に苦戦する。教科書にない作文の解...

  • 習一篇-4章8

     習一は喫茶店で腹いっぱいに朝食を食べた。同伴者が栄養不足な習一のため、と言って彼の分の肉とパンが半分ばかし習一に渡り、習一は予想...

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     銀髪の教師が飲食店に入る。入店時、ちりんちりんという鈴の音が鳴った。その音は入口の戸の上部から聞こえてくる。習一も店へ入り、戸を...

  • 習一篇-4章6

    「さっきの女の子はどこへ行ったんだ?」「この町のどこかにいると思います」 習一を起こしにきた少女はすでに別行動をとっている。予想範...

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